ちょっと一息~プラモデル製作日記:ロータス・ヨーロッパ編~

こんにちは。

玉穂木材工業株式会社 菅沼(良)です。

いつも弊社スタッフブログをご覧いただき、ありがとうございます。普段は現場の話題がほとんどで少し堅苦しいところもあるので、今回は少し息抜きの意味で私の新たな趣味についてのお話をさせていただきます。

今までここで掲載しました私の趣味はというと、レッドビーシュリンプやくわがた飼育、その他に花の栽培の話でした。それらにプラスここ最近、新しい趣味ができました。それはプラモデル製作です。なぜプラモデルかというと、特に大きな理由はありませんが、子供の頃に作ったプラモデルをもう一度作りたくなったのです。

プラモデルと言ってもジャンルが色々ありますが、私がやりたいのは車、スーパーカーです。それも昔のやつ。私が小学校高学年の時にスーパーカーブームというのがあったのですが、そのブームを作ったのがマンガ「サーキットの狼」で、そこに出てくるスーパーカーを作りたいのです。現に小学生の時、サーキットの狼に出てきたフェラーリ・ディノや512BB(だったかな?)を作りました。その頃はとにかくスーパーカーに憧れて、当時バラライカによくスーパーカーが来たので、それをよく見に行っていました。

それでは、プラモデル製作の第一作目に取り掛かりたいと思います。記念すべき第一作目は、サーキットの狼の主人公、風吹裕矢がマンガ開始当初乗っていた「ロータス・ヨーロッパ」です。とても車高の低い車で、当時実物を見るとその車高の低さに驚いていました。

プラモデル箱

このプラモデルは、楽天で買いました。

昔のプラモデルはモーターを付けることができ、実際に走らせることができました。また、ムギ球も付けられヘッドライトを点灯することのできるものもありました。昔作ったディノは、まさにそれでした。小学生なりに塗装(筆)をして、ムギ球を点灯させて実際に走らせたの覚えています。

それでは早速プラモデル製作に入ろうかと思いますが、まずプラモデル製作に欠かせない道具類をそろえなければなりません。塗料にセメダインに薄め液等々。それと、エアブラシ。小学生の頃は、エアブラシの存在も知らなかったし、知っていても間違いなく買う事はできませんでした。しかし、今は大人になりました。よっぽど高いものでなければ買うことができます。なので、この写真のエアブラシを購入しました。これで、小学生の時よりも間違いなく塗装はうまくいくはずです。

それでは早速、製作に取り掛かりたいと思います。製作は設計図を見ながら順番にやっていきます。40年以上振りのプラモデルの製作です。中身は、どのようになっているのでしょうか。中身を見てみると、私が小学生時代に作ったものとは、多少違うようです。モーターは付きませんし、ムギ球なども当然付きません。その分、足回りやエンジン部分のパーツが細かく、昔に比べたらかなりリアルに再現されています。まず最初の作業は、足回りとエンジン、室内の塗装です。ここはパーツが細かいので、筆塗りとなります。

足回り・エンジン組み立て

足回り・エンジン部分の塗装から組み立てまで。以外と時間がかかりました。特に足回り。ここのパーツが細かくて、なかなか思う様に組み立てられませんでした。尚且つ、組み立て時に変に力が入ってしまし、ドライブシャフトを折ってしまいました。これ、足回りの製作では結構致命傷で、足回りが完全に固定できなくなってしまいました(汗)どうしよう…

もう足回りはグラグラなので、セメダインで固定することにしました。昔のプラモデルはあまり細かいパーツがなく、それぞれのパーツをカチッカチッとはめ込むだけだったと思うのですが、最近のはとても繊細で実物を忠実に再現しているので、そういった所に時間がかかり注意が必要になるようです。

気を取り直して、今度は運転席内の製作に入ります。運転席内のパーツも細かいですが、足回りに比べればそれほど組み立てに時間はかかりませんでした。しかし運転席には、メーター類があります。このメーター類はデカール(シール)を貼り付けることになります。貼り付けるといっても、プラモデルの運転席のメーカーです。それはそれは、小さいです。それを何とか貼り付けなければなりません。とりあえずなんとか貼り付けたのですが、イマイチでした。運転席を組み立てた写真が下になります。

運転席

デカール部分がしっかり写っていませんでしたが、こんな感じです。塗装をした時には気づきませんでしたが、こうやって写真で大きくしてみると、ステアリングの塗装がはみ出ていたりしました。

とりあえずこれで、足回り・エンジン部分・運転席の塗装・組み立てが完了しました。ここまで予想以上に時間がかかり、手間取りました。

足回り・エンジン部分・運転席

そしてここからは、ボディの製作に入ります。車のプラモデルのボディは、一番目立つところであり命といってもいいような場所になります。正直、今まで作ってきた足回りやエンジン部分は、のぞき込まない限り見えません。しかし本当のプラモデラーは、そういったところも手を抜かずしっかりと仕上げるのだと思いますが、まだ超初心者の私はその辺は多少仕上がりが悪くてもまだスルーです。

プラモデル製作に当たり、事前にネットで色々調べました。子供の頃には分からなかったことや知らなかったことが山ほど出てきたのですが、その中の一つに「スジ彫り」というものがあります。スジ彫りとは、プラモデルの溝を彫ることです。溝とは、車のプラモデルで言えばドアやボンネットにあるあの線です。なぜそこを彫るのかというと、プラモデルの表面をヤスリ掛けしたり塗装をしたりすると、その溝がどんどんなくなってきてしまうからだそうです。こんなことは子供のころはまったく知らなかったので、やってみることにしました。スジ彫り用のナイフをネットで購入してやってみました。これ、難しいですね。溝の通りにまったくナイフが進みません。ナイフがすぐに溝から外れて、ボディへはみ出てしまいます。結果、これはやらなかった方が良かったです。ボディにかなり傷を付けてしまいました。

スジ彫りのキズ

このスジ彫りで、プラモデル製作に足りないものがわかりました。照明と拡大鏡です。スジ彫りをやるには、今の部屋ではちょっと暗いです。そして、老眼鏡をかけながらプラモデル製作をしているのですが、細かいところがよく見えません。なので、照明スタンドと拡大鏡を買うことにしました。

スジ彫りはもうあきらめて、いよいよ待望のエアブラシを使った塗装に入ります。車のプラモデルは、なんといってもボディです。ボディのできの良し悪しで、そのプラモデルの価値が決まります(素人プラモデラーの私としては、今の段階ではそう思います)。その一番大切なところをエアブラシで塗装をするのですが、エアブラシ自体まだ触ったことがないので、こちらもネット(ユーチューブ)を見て色々勉強をしました。塗装に関して、やはり子供のころ知らなかったことがありました。それは、下地処理=サーフェイサー吹きです。サーフェイサーは、プラモデルの表面の小さな傷や凹凸を消したり、塗料の喰いつきを良くしたり、発色をよくしたりするという効果があるようです。子供のころはそんなことは知らないので、何でもプラモデルのボディに直接塗料を塗っていました。

サーフェイサーの存在を知ったので早速サーフェイサー吹きをしようと思いましたが、今回のロータス・ヨーロッパのボディは白で、塗装色も白になるのでサーフェイサー吹きはしませんでした。

そういうことで、エアブラシでの塗装に入ります。ここでも分からいことだらけです。塗料の希釈は?エアブラシ吹き方は?等々。それらもネット(ユーチューブ)で調べました。今、ユーチューブには何でも出ていて、分からないことがあればユーチューブで調べれば大抵のことはわかります。私は今まで、ユーチューブなどほとんど見ませんでしたが、これを機にユーチューブを見る様になりました。

ユーチューブを見てなんとなくエアブラシ塗装がわかったので、早速塗装をしてみました。子供の頃では絶対にできなかったエアブラシ塗装。かなりワクワクして行いましたが、結果は「こんなものか…」。

白のボディに白の塗料を吹きかけるので、ほとんど塗装をしているという実感を得ることができませんでした。それでも多少は白くなり、筆塗りに比べたら比較にならないほど塗装面がきれいだと思います。筆塗りだともっとムラができていたはずです。塗装をした実感はありませんが、筆塗りより確実にきれいに塗装ができたということで、良かったです。

続いての作業は、デカール貼りです。「デカール」。これも大人になって初めて聞いた言葉です。デカールとは…、何てことはないシールのことです。でもプラモデルについているシールをデカールと呼ぶことは、子供のころは知りませんでした。今回プラモデル製作にあたり、ネットを色々調べていて知りました。

さてこのロータス・ヨーロッパですが、マンガ「サーキットの狼」の風吹裕也仕様なので、あの「赤のライン」が入ります。これはこのロータス・ヨーロッパ最大の特徴なので、これだけは何としてもきれいに貼りたいです。デカールの貼り方は、昔と変わっていません。水に浸けて、デカールをはがします。しかし、この赤のラインがしっかりと一直線にならないと出来が台無しになるので、マスキングテープを使って墨だしの代わりをしました。

デカールを貼る準備

このマスキングテープに沿って、デカールを貼ります。貼ってみると、うまくできたようなできなかったような…。微妙な感じです。

ここまできて、一つ忘れていた作業がありました。ボディサイド下部の塗装です。このロータス・ヨーロッパは、ツートンカラーです。なのでボディサイド下部を塗装しなければなりません。ボディはもうすでに塗装をしていまっているので、ツートンカラーの塗装箇所をマスキングテープで覆ってボディ下部を塗装します。

ボディの塗装が終わったので、次はトップコートを吹きかけてみます。これも子供のころは知りませんでした。トップコートは、プラモデルを保護するとともにツヤを出してくれるそうでう。早速やってみたのですが、その効果(ツヤ)はよくわかりません。

トップコートが終わったら運転席のガラスをつけて、そのあとウインドウモールのシール貼りです。このプラモデルにはウインドウモールのシールが付いていて、それを貼り付けるだけとなっています。あのウインドウモールのテカテカ感が良く出ます。

 

そして次は、ボディの外装品(バンパーやヘッドライト等)の装着となります。しかしこれらを先に付けると、ボディとシャーシーを付ける時にそれらのパーツが損傷したり落ちてしまったりするので、ここでボディとシャーシーを付けます(はめ込みます)。このボディとシャーシーの取り付けは、じゅうぶん注意しなくてはなりません。何しろ、ボディとシャーシーの取り付けが異常に固いのです。かなり力を入れないと、はめ込めません。とりあえず(細心とはまではいきませんが)注意をしてはめ込みました。ところが…案の定というかまさかというか…不安定だった足回りが崩れタイヤが落ちてしまいました(涙)。

不安が的中してしまいかなり心が折れましたが、気を取り直してタイヤを無理やり取り付けました。

ボディとシャーシーの取り付け後

だいぶ車らしくなってきました。これから、外装品の装着に入ります。外装品を装着すると、完成が見えてきます。

外装品の取り付けができました。かっこよくなりました。かなり実車に近づきました。そして最後の作業に入ります。この風吹裕也スペシャルのロータス・ヨーロッパは、赤のラインが最大の特徴になりますが、それに並ぶ最大の特徴になるリアウイングの取り付けです。これが取り付けられれば、完成になります。

ネットでこのロータス・ヨーロッパの製作日記を読むと、このリアウイングのメッキをはがしてシルバーの塗料を塗装するという事例が何件か出ていました。私もそれら事例にならって、まねをしてみることにしました。まず、メッキをはがします。このメッキをはがす方法ですが、これもネットを見て知ることができました。意外と簡単なことで、キッチンハイターに浸けるだけでメッキは簡単にはがれるそうです。ということなので、早速やってみました。本当に簡単です。メッキをハイターに浸けると、メッキがはがれるというより溶けてなくなるという感じでした。ハイターから取り出すと、下の写真のように元のパーツとなっていました。

 

この真っ黒になったパーツを、シルバーに塗装します。そして、いよいよメインイベント。最後の作業、リアウイングの取り付けを行って、念願の第一号作の完成となります。第一号作の完成が間近となり、心はかなりウキウキしてきました。ここまでくるのに、予想以上に時間と手間がかかりました。最近のプラモデルのパーツは、昔のプラモデルに比べ異常に小さく細かく、とても繊細なので完成までにこんなに時間を費やすとは思ってもいませんでした(一体何日費やしたのだろう?)。

さあ、最後の作業に入ろうとした瞬間、あることに気が付きました。それは、とても重要なことでした。なっなっなっ何とっ!リアウイングを取り付ける穴を開けておくのを忘れていました(汗)!!これは、ボディをシャーシーに取り付ける前に、ボディの裏側からリアウイングを取り付ける穴を開けておかなければならなかったのです。

リアウイング取り付けの際のミス

すっかり忘れていました。どうしよう…いまさらボディをはがすわけにもいかないし…。こうなれば、ボディの上から穴を開けるしかありません。リアウイングのパーツを仮組みして穴の位置を(何となく)確定して、ピンバイスで穴を開けることにしました。

何とか、開きました。ピンバイスがあって良かったです。ピンバイスは、実はフェンダーミラーを取り付ける時に使用していました。この様に小さな穴を開ける場合があると、やはりネットで事前に情報をつかんでいたので、ここもでも助かりました。そして、このプラモデルのリアウイングには、アンテナ(ネット記事では、そう呼ばれていた)というパーツがありました。しかし、マンガの中のロータスにはこのパーツはないので、それは取り付けませんでした。

これで完成です!!ようやく完成しました。

ついに完成!

1台作るのに、こんなにも時間がかかるとは思っていませんでした。子供の頃のプラモデルは、パーツとパーツをカチッカチッと組み合わせ、はずれないようにセメダインで固定していたようなイメージでしたが、今のプラモデルはパーツとパーツを組み合わせるのではなく、面と点、面と線を貼り付けるような感じのパーツばかりで、セメダインをつけてもすぐに固定されずしばらく押さえつけていなければならないなんてことが多々ありました。その反面、サスペンションやエンジンは細かく再現されていて、驚かされることもありました。

この完成した作品は、会社事務所の玄関に飾ります。しかし実物は、写真で見るよりかなり出来が悪く、セメダインもあちこちにはみ出ています。子供の頃よりは最低でも出来が良くなるはずでしたが、これではどちらがいいのかわかりません(汗)。あまり近くで見られると、その出来の悪さがあからさまにわかってしまいますので、2m以内に近寄って見ないようにして下さい(笑)。

Top
玉穂木材工業株式会社
静岡県御殿場市ぐみ沢1359
TEL 0550-82-2131