こんにちは。
玉穂木材工業株式会社 菅沼(良)です。
今回は、梁の加工のお話です。
先祖代々受け継がれた梁
先月の解体工事の際に取り出した梁の加工を行いました。その梁は、この家で何代も受けつがれてきた梁で、どうやら江戸時代からのものらしいです。その先祖代々受け継がれた梁を、今度新築する家にも使うことになりました。これでまたこの梁は、新しい家で何十年と存在し続けることが出来ます。梁は取り出された時、真っ黒になってしまっていて何の木か分かりませんでしたが、加工してみたら、桧と杉ということが分かりました。
墨付け
近年、新築工事では、躯体の加工はほぼ全てプレカット工場で加工されています。そのため、大工さんが手で加工することが激減しました。なので、昔ながらの大工さんがノミと金づちを使ってコンコンコンと加工する姿やその音を聞く事がなくなってしまいました。しかし、この様な梁の加工はプレカットでは出来ず、大工さんが墨付けをして手で加工しなければ出来ません。曲がったものをちゃんと組み合わせるには、墨付けを行わなければなりませんが、この様な仕事が無くなってきているので、大工さんの技術の伝承も気になるところです。幸い、弊社ではまだこの様に墨付け・加工の出来る大工さんがいるので、特に問題にはなりませんでした。
ベテランの大工さんが、若手の大工さんと共に墨付けを行いました。この様な機会は大切ですね。若手の大工さんには、いい経験になったと思います。墨付けの重要なところは、ベテランと若手で行い、加工は若手で行いました。大工さんのすごい技術には、この墨付けの他に差し金(指矩)を使いこなす技術もあります。
差し金は長さを測ったり線を引くだけでなく、三角関数も計算できるそうです(私には、できませんが)。その差し金を利用して墨付けを行います。
そして、加工が出来た梁がこちらです。
この加工された梁が、新築時プレカット工場から届く桁に組み合わされます。たてまえが楽しみです。
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