玉穂木材工業株式会社では、主に新築住宅を建てる際に「ごてんばっ木」という木を使用しています。なぜ、地元で伐採して加工された木材にこだわって使用しているのか?「ごてんばっ木」を使用することで、どのような住宅を建てることができるのか?それらについてご説明しますので、大切なご自宅を建てる前にまずはこちらのページをお読みください。
「ごてんばっ木」とは
御殿場市が令和4年4月に行った「ごてんば木育推進宣言」の中から誕生した御殿場産材木材の愛称が「ごてんばっ木」(ごてんばっこ)です。この愛称は御殿場市立富士岡小学校5年生の生徒さんが考案し、ロゴマークは静岡県立御殿場高校3年生の生徒さんが考案してくれました。
この親しみある愛称「ごてんばっ木」には、市民のみなさまに御殿場産木材の存在とその素晴らしさを実感してもらいたいという願いが込められています。市民のみなさまに御殿場産木材の素晴らしさを知ってもらうことで郷土の産物に誇りを持ち、それが郷土愛を育み、御殿場市民の誇りとなることを目指しています。
玉穂木材工業株式会社は、御殿場市の「ごてんば木育推進宣言」に同意し、木とふれあい、木に親しみ、木に学ぶ環境を整え、木を育て、木を活かし、乳幼児から高齢者まで多世代にわたり、木のぬくもりを感じる豊かな暮らしの創造に努めていきます。
どのような木なのか
御殿場市内で伐採された丸太を、御殿場市又は小山町内の製材工場等で加工した木材製品を「ごてんばっ木」と言います。主に桧や杉となりますが、その他の木でも上記の条件を満たしていれば「ごてんばっ木」となります。
ごてんばっ木は主に、家を建てる時に使う柱・土台・桁等として使われておりますが、それ以外でも内装材や家具にも使われております。最近では自転車置き場や時計など、色々な所で使われるようになりました。御殿場市の産業フェアでは、ごてんばっ木で作ったテーブルと椅子を展示しました。
ごてんばっ木は、産地がはっきりしているため、同一の安定した品質で安心安全な木材として使用できます。
ごてんばっ木の特徴
ごてんばっ木は、静岡県の中でも気象条件の厳しいみくりや地方で育つ木のため、木の成育が遅く年輪の間隔が狭い、木目が詰まった木材となります。
一般的な「木の成長」を見てみますと、木には春から夏にかけて水分を根から吸い上げて成長する部分の「早材」と、夏から秋にかけて成長する部分の「晩材」があります。冬はほとんど成長しません。早材は、根から水分を吸い上げるため、細胞の形が大きく細胞壁が薄くなっています。そのため、早材は柔らかい材となります。それに対し晩材は、自身の強度を高めるため細胞壁が厚くなっていて、密度も高いことから硬い材となります。木は、その早材と晩材で年輪ができます。
桧は基本的に、年輪の間隔は狭く育つのですが、地域によってばらつきがあります。ご覧の様にごてんばっ木は(写真参照)、他の産地と比べると明らかに年輪の間隔が狭いです。「木は年輪の間隔が狭いと強度が高くなる」と言われます。年輪の間隔が広いと「早材の占める割合が多くなり」、木の強度は低くなる傾向にあります。それとは逆に、年輪の間隔が狭いと「晩材の占める割合が多くなる」ので、木の強度が高くなるのです。
ごてんばっ木は、御殿場特有の「夏は湿気が多く冬は寒い」厳しい気候に何十年も耐えて育つため、「晩材の占める割合が多い木」となります。そのため、年輪の間隔の狭い強度の強い木となり、それと同時に湿気にも強い腐りにくい木となるのです。
夏は湿気が多く、冬は寒いという[御殿場の気候]に加え、[木材の特性]である調湿作用、暖かい、軽くて強い、人(触覚・視覚・嗅覚・聴覚・味覚・体感)に優しいことを考えると、「ごてんばっ木」はこの御殿場の地で建てる住宅には最適の木材だと言えます。
木材のプロが見る「ごてんばっ木」
現在弊社では建設業を生業としています。しかし2020年までは製材業も行っておりました。私は社会へ出て30年以上木材・製材業に携わってきました。いわば、「木材のプロ」です。木材を見る目はまだまだ衰えていません。今でも木材市場へ行き、木材製品をよく眺めています。そんな私から見てこの「ごてんばっ木」は、有名産地の木材にも決して引けを取らない立派は木材だと思います。
木材というのは、農林規格(JAS)に属し、鉄やコンクリートのような工業規格(JIS)ではありません。そのため、見た目は同じ製品として出来上がりますが、全国一律同じ性質の製品ではありません。木材は、育った場所、気候、土壌、地形によりその性質が微妙に違ってきます。いわば、農産物と同じなのです。その様な農産物的な木材には適材適所があり、御殿場のように夏は湿気が多く冬は寒い地域では、「ごてんばっ木」は最適と言えると思います。
何故ならごてんばっ木は、何十年も御殿場の気候で育ち、御殿場の気温・湿度・天気などを知り尽くしているからです。昔からの大工さんの経験則として「家を建てるなら、裏山の木を使うと家が長持ちする」というものがあります。ごてんばっ木はこの御殿場の厳しい気候の中で育ち、それに耐え抜いたとても性質の良い立派な木に育っています。御殿場の地を知り尽くしたごてんばっ木は、御殿場で使用するのには理想的な木材なのです。
地産地消
今、生産者の顔が見える取り組みをよく見かけます。一番多いのは、食べ物でしょうか?産地や生産者の名前が記入されている場面をよく見かけます。顔写真が入っている場合もあります。食べ物の分野では「地産地消」が進んでいます。
それに対し、木材の場合はどうでしょうか?悲しいことに、木材の分野で「地産地消」はほとんど聞いたことがありません。桧や杉なら、国内産ということは分かりますが、それ以上のことは分かりません。利益を追求する大手ハウスメーカーの場合、国産木材を大量に仕入れ、それを工場で大量生産し、そして大量消費するという仕組みになっています。その仕組みの中に「地元の木を使う=地産地消」という考え方はありません。
また家を建てる時は、外国産の木材も使われます。しかし、それがどこの国のどの地域からやってきたのか、ほとんどの場合は気にもとめられません。それは、国産材についても同じことが言えます。
あなたはこれから何十年も暮らしていく家が、どこからやってきた木でできているのか分からないなんて嫌ではありませんか?
木のある暮らしが人を幸せにする
木材には、「あたたかみ」「ぬくもり」「かおり」「居心地の良さ」「癒し」等、色々な特性があります。そのどれをとっても、人にはいい影響を与えます。私たちの暮らす家に木材を使用するということは、私たちの暮らしを豊かにし、そして快適なものにします。木材は、住宅への使用にとても適した素材なのです!
玉穂木材工業では「ごてんばっ木でつくる木造住宅」をはじめ「ごてんばっ木」のさらなる活用・木育に関する取り組みを推進し、地域貢献・環境問題への取り組みへと繋げていきます。
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